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時代を超えて注目される楽曲

中島みゆきさんの楽曲はその文学的素養により、学校の授業の題材に取り上げられることもある。筆者も小学生時代に取り上げられたが、その歌詞の内容は子供ながらに身にしみるように響いた。完全に理解していたわけではないため、本能的になにか凄い程度だったのは言うまでもないでしょう。それだけ中島みゆきという歌手の楽曲に影響力があるわけですが、そんな彼女の中でも特に名曲と言われているものは何かと考える。

この問については多くの人が意見を違えるでしょう、何せこれまで発表してきた楽曲はゆうに100を超え、アルバムに収録されているものも含めるとその中からどれが好きかと言われたらなかなか難しい話だ。やはり最も印象に残ったものを応える人が多いでしょうが、時代を超えて愛される楽曲となると焦点は絞られるでしょう。

個人的な視点も含まれているが、楽曲としての完成度はもちろん、作品を彩る言葉で綴られた世界観により聴くもの全てを虜にする魅力を兼ね備えた作品といえば、『時代』をおいて他にないでしょう。中島みゆきさんが二枚目に発表した曲で、当時はそれほど大ヒットと言われる記録こそ残していないが、今でも名曲として伝えられているという観点で考えればこの曲を置いて他にないでしょう。

作品概要

中島みゆきさんの時代が発表されたのは1975年のこと、当時まだ23歳という年齢の中島さんが発表した今楽曲の魅力について語ると、これを20代の女性が作れるのかと思ってしまう。だからこそか、2007年には日本の歌百選に選ばれたほど。肝心の歌詞についてだが、個人的に一番ジンと来た部分としては、

そんな時代もあったねと、いつか話せる日が来るわ。 あんな時代もあったねと、きっと笑って話せるわ

この部分が心に響いた。

更に言えば歌詞全体を見てもらえれば分かるように、20代の女性が考えた楽曲というには達観した視点での内容なのも印象的。事実として、人間の一生を80年程度とするならこの間には喜びもあれば苦しみや悲しみもつきまとう。人間の一生では苦しみや悲しみが9割を占めて、残り1割しか喜びはないと言われるくらいに壮絶だ。理不尽なこともある、誰かに裏切られることもある、けれどそんなこともいつかあった笑い話として片付けられるくらいに、人間は強く、そして自分の心傷に関係なく時代は回り続けるのだと、無常観を出しているのだ。

当時はあまりに卓越した作品だったせいか、ヒットこそしたものの時代の波に乗って爆発的なヒットを記録したとは言えない。当時を思えば20万枚と言われるセールスは十分凄いものの、過去において引き継がれながら時代という楽曲の素晴らしさが伝播していったことを特に凄いと思うべきだ。

多くの人々にカバーされ

時代という楽曲は発表されてからはファンはもちろん、芸能人の歌手として活動している人たちからも大変な人気を集めている名曲として浸透していきます。後に多くの人にカバーされ、その時代に登場しては原点である『中島みゆきの時代』という部分にたどり着く。根源に触れた人はこの人が作った人なのかと感心し、そしてファンになる。まさに連鎖反応だ、歌詞にある『回る回るよ時代は回る』とはよく言ったもの、そこまでの展開は当人は予期していなくても、時代を超えて愛される名曲になるのは言うまでもなかった。

その後は小学校の音楽教科書に推薦されるべき曲としても伝播され、やはり子どもたちに愛される名曲となっていく。当時は響かなくても大人になってもう一度聞きたくなったという原動力につながっていると思えば、底知れぬ影響力を感じさせられます。

中島みゆきの凄さは

中島みゆきについて語るとするなら、彼女がこれまで発表してきた楽曲に当然焦点が当てられる。どれに行き着くかは人によりますが、彼女の凄さを実感できる作品としてはデビューして間もなく発表された『時代』ほど語りやすいものはないでしょう。タイトルの通り、まさに時代を超えて愛される名曲としての地位を不動のものとし、誰もが懐かしく、そして大人になって物事がよく見えるようになった時ほど聞けば、その心に浸透する歌詞に揺り動かされるでしょう。

本当に凄い人だ、そう心から敬意を表する。